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苑咲 早良
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ミツバさんへの愛が飽和状態になったので作ったブログです。
不定期更新なのでご了承ください。
パラレルで基本土ミツ、沖ミツ(正しくは総ミツ)ときどき土沖の予定です。
本館と呼ぶのがふさわしいのかわからないブログ→mahorobanoyuugi.blog.shinobi.jp(リンクを張れていないので↓のリンクからいったほうが楽です。)
電車の中、座ってうとうとしていたら。右肩に重みを感じた。
ちらり、と見れば私の肩に寄りかかる、真っ黒な頭。
「十四郎さん?」
呼び掛けても、返事は変わらない寝息のみ。こんなところで眠るのは珍しいなと、顔を覗き込む。でも、無理はないかもしれない。
沢山、苦労をかけてしまっているから。
本当は、私ももっと家の為に何かをしたい。パート、じゃなくてアルバイトでもいいから働きたい。だけれど、そうちゃんも十四郎さんも許してくれなくて。
そうちゃんも、私と十四郎さんが止めるからアルバイトをしていない。だから十四郎さんが稼いでくれたお金と親戚からの少しの仕送りしか、私たちにはない。
だから、働いても大丈夫なくらい確りしたい。私的には、今でもそれなりには確りしているはずだけれどそうちゃんや十四郎さんからしたら違うみたいだから。
もぞ、と十四郎さんが身動いだ。黒い髪が首筋を擽ってこそばゆい。
「・・・あれ、寝てた?」
「ええ。未だ寝てて大丈夫だったのに」
寄りかかっていたことに十四郎さんが驚いて、それから恥ずかしそうにした。
もっと甘えてくれていいのに。
もっと頼ってくれていいのに。
守りたいと、思ってくれているのは知っている。とても嬉しく思うけれど、私だって守られているだけじゃあ嫌なの。だって、そうちゃんの姉よ? 考えることは変わらない。
「ねぇ、十四郎さんにだけ負担を掛けたくないの」
「・・・それは、分かってるけど」
困ったような顔をする。
困ってしまうのは分かっているけれど、迷惑にはなりたくなくて。助け合いたくて。
私は我が儘だとこういうときに思う。愛されて、守られるだけに満足しないのだから。
電車を降りて、家までの道をのんびりと歩く。さっきの話はあれで流れて、スーパーの袋を一個ずつ持ちながら夕飯の話をしていた。
「・・・お前は、嫌なんだろうけど」
「ん?」
「俺は、できればお前と総悟を誰の目にも曝したくないんだよ」
これは俺のエゴだけれど。
そう続いて、繋いでいた手をぎゅっと握りしめられた。
あたたかい。
とても嬉しい。なのに、なんで私は我が儘を言ってしまったのだろう。満たされても次から次へと欲しいものしたいことが生まれ出る。
「お前が納得しないのは分かってるけどさ」
「・・・納得はしてるの」
「じゃあ、心配かけねぇように俺が頑張らなきゃな」
「もう。だから私にも、」
甘えて、手伝わせて。言おうとしたけれど真摯な瞳で見つめられたから何も言えなくなってしまった。
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またまた間があいてしまいました( ̄▽ ̄;)
今回は二回目の、ミツバさん視点です。
ミツバさんだって沖田の姉なんだから、同じように思ってるんじゃないかなという話です。
遅くなりましたが、1700打と拍手ありがとうございます!
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