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苑咲 早良
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ミツバさんへの愛が飽和状態になったので作ったブログです。
不定期更新なのでご了承ください。
パラレルで基本土ミツ、沖ミツ(正しくは総ミツ)ときどき土沖の予定です。
本館と呼ぶのがふさわしいのかわからないブログ→mahorobanoyuugi.blog.shinobi.jp(リンクを張れていないので↓のリンクからいったほうが楽です。)
そうちゃん、と声をかけられて振り向いた、俺を熟視る姉上の眼差しは果てしなく優しかった。
儚く、月夜に浮かび上がる姿。
タタッと歩み寄り薄着にストールを巻いただけの姉上の指先を包む。
少し冷たい。
「ごめんなさいね、待たせてしまって」
「僕が勝手に来たんです。姉上は気にしないでください」
言って、共に帰路に着く。昼間は本当に小春日和でぽかぽかしていたけれど、日が暮れてからは空気も風も冷たくなった。
寒くないかな、姉上を窺うと視線が白く浮かび上がる項にいった。
「お茶会はどうでしたか?」
「楽しかったけれどダメね、お作法が全く分からなくて」
はぁ、と溜め息をつくけども初めてだから当然のことです、と告げれば微笑んでくれる。それにお茶会と言ったって志村姉やその他仲間内でおしとやかになろうという目的の為のものだから全く堅苦しくなければ姉上はおしとやかだから出席する意味はあまりないのだ。単にお茶に興味があったから、姉上は着物まで着て行ったけれど。
「そうだ。はい、姉上」
「? なぁに、これ?」
「今日はホワイトデーですよ」
「あ」
忘れていたと、小さな箱を掌に乗せて姉上は笑った。その穏やかな笑みに俺まで、笑ってしまう。
ありがとう、姉上は呟いて大事そうに手提げに入れた。喜んでくれてよかった、と受かれていると小さく、姉上は咳き込んだ。
それは大したことはない程度のものだったけれど、不安になって背を擦る。
「ん、大丈夫よ、そうちゃん」
「寒くないですか?」
「・・・・・・ほんの、少しだけ」
我慢しないで言ってくれればいいのに、と頬を膨らませたら心配させたくなくて、と返された。黙っていられた方が心配すると、言いかけてそれはよく土方さんに俺が言われる言葉だと気付いた。深く考えたら変なことを考えそうになって、考えないことにする。
そして、はいと姉上の肩にかけたのは俺が今まで来ていたコート。脱いだら寒いかな、なんて思ったが案外そんなことはなかった。
「・・・そうちゃんは寒くない?」
「大丈夫です」
と言った途端冷たい風が頬だけでなく首筋まで撫でて鳥肌がたったけれどそれは無視。
あと五分ぐらいで家につく、というところで前方に見えた白い煙。
立ち方がかっこつけのそれだ、だけどそれが似合っているから腹が立つ。
「十四郎さん」
「よっ」
「何してんですかィ? アンタぼーっとテレビ見てたのに」
「・・・おまえだけじゃ心許ねぇんだよ」
食ってかかればピンと額を弾かれた。ムッとしたままに手の甲をつねる。
それを見ていつものように姉上は幸せそうな顔をするのだ。嫌いな奴を苛めて姉上が喜ぶなら一石二鳥。
やればやるほど大人げなく土方さんはやり返してきて、静かな街に俺たちの騒がしい声が響いた。
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無理やりホワイトデーを詰め込んでみました。
1400打ありがとうございます!
そして更新が滞ってしかも久々なのにスランプですみません(;´д`)
試験があってめちゃくちゃ大変だったとこれは言い訳ですねわかります!
今月中にもう少しアップしたいです!
因みにこの後沖田は自分がしたように土方に上着をかけられます。
そりゃあ心許ないww
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