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苑咲 早良
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ミツバさんへの愛が飽和状態になったので作ったブログです。 不定期更新なのでご了承ください。 パラレルで基本土ミツ、沖ミツ(正しくは総ミツ)ときどき土沖の予定です。 本館と呼ぶのがふさわしいのかわからないブログ→mahorobanoyuugi.blog.shinobi.jp(リンクを張れていないので↓のリンクからいったほうが楽です。)


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スカウトされちゃった。
何気無く言ってみたら十四郎さんだけではなくそうちゃんまでもが驚いた顔をした。たまには吃驚させたい、と思っていたのが無事に成功したようで、思わず笑みを浮かべる。

「ダメでさ、姉上当然断りましたよね!」

「そうだ、もしかしたら詐欺かもしれねーだろ」

「あら、私はスカウトされるような容姿、してないって言うの?」

頬を膨らませて問うと、十四郎さんはそうじゃなくて、と困ったように言った。そうちゃんが白地に笑っていて、楽しそうな表情で十四郎さんを見ている。そうちゃんは冗談で拗ねたのが分かったみたい。
十四郎さんが言いたいことはちゃんと分かっているけれど、ちゃんと言ってほしくていじわるをする。だって、聞きたいんだもの。仕方がないでしょ?
あー、と困ったように前髪をかきあげる。その手で隠れてはいるけれどきっと十四郎さんは照れている。だって、耳が少し赤い。

「土方さん? ちゃんと言わなきゃ駄目ですぜ」

「うるせーよおめーは! ・・・そういうお前はどうなんだ」

「俺? 姉上は世界で一番綺麗だと思ってまさァ」

「ありがとう、そうちゃん」

頬を仄かに染めてそう言ってくれたそうちゃんが可愛くて可愛くて、思わずぎゅうっと抱き締める。
本当になんでこんなに可愛いの。そうちゃんがこんなだから、私は弟離れが一向にできないまま。できなくったって構わないけど。でもいつか、そうちゃんにだって好きな人ができて、離れていってしまう日が来るかもしれない。想像することも難しいのに、堪えられるのか分からない。

「・・・俺も、お前は綺麗だと思ってる。だから、心配なんだよ」

「・・・」

「うっわー土方さんハズカシー!」

「うるせぇ!」

顔を真っ赤にしながらそう言って、逃げるようにキッチンへ行ってしまった。クスクス、そうちゃんが笑うのに合わせて笑ってしまう。とても嬉しくて、愛しくて。
だから、機嫌を損ねてしまわない内にと私もキッチンへ向かう。十四郎さんは三人分のお茶を淹れてくれていた。まだ少し顔を赤くしたまま。
私はとても幸せ者だと思う。こんな素敵な人が私を好いてくれて、一緒になってくれて、可愛い弟がいて。
どれだけ幸せかを、少しでも分かってほしくて。

「ありがと、十四郎さん」

「・・・ん」

恥ずかしいのを我慢して、返事をしてくれた十四郎さんのシャツを掴んで、頬に軽く唇を寄せた。
ほんの一瞬だけだけど。

「・・・っ!?」

またまた十四郎さんはびっくりしていて、ぱちくり、ゆっくりと瞬きをして私を見た。見られと余計恥ずかしくて、シャツを掴んだまま固まってしまう。
自分からこんなことしたの初めてで、ゆっくりと顔が火照っていくのが分かる。頬を手で覆うとひんやりと気持ち良いけれどそれだけで、熱を冷ましてくれそうにはない。

「ああもうっ」

「きゃっ」

急に抱き締められて、一瞬の間の後に益々紅潮してしまう。きっと耳まで真っ赤。優しく強く抱き締めながら頭を優しく撫でられて、愛しい気持ちがが募っていく。充足感にほぅ、と息を吐いた。
おずおずと手を背中に回せばそれは優しく、ミツバ、と呼ばれて堪らなくなった。幽かな煙草の香りと、体温にとても落ち着いて返って泣きたいぐらい。
私はこんなに幸せでいいの?

「・・・ずっと傍にいてくれ」

「いやって言われても離れないんだから」

目を真っ直ぐに見て言えば柔らかく笑う。そんな穏やかな笑顔に、私は益々十四郎さんが好きになる。





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お久しぶりです!
三ヶ月ぶりというとても長い更新停滞で申し訳なかったです。季節がすっかり変わってしまいました!
とりあえず受験受かりました!
課題がある上に、センターを受け、これからバイトが始まるかもしれないのでまだまだ忙しいですがそれでも更新している方はたくさんいるので私も頑張りたいです。

ミツバさん視点は、文が固くならないよう気を使ったり、台詞とかも本当に、負の感情とか一切ないようにしたり難しいです。嫌みったらしい言い方とかまず有り得なくて、ふんわりとした語感を目指していますが難しい、本当に!
土方はミツバさんを抱き締める立場、沖田は抱き締められる立場っていう対比も中々好きだったりします。

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