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苑咲 早良
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ミツバさんへの愛が飽和状態になったので作ったブログです。
不定期更新なのでご了承ください。
パラレルで基本土ミツ、沖ミツ(正しくは総ミツ)ときどき土沖の予定です。
本館と呼ぶのがふさわしいのかわからないブログ→mahorobanoyuugi.blog.shinobi.jp(リンクを張れていないので↓のリンクからいったほうが楽です。)
それは、俺が二回目に沖田さんの家を訪れた時のことだった。
どうも、山崎です!
・・・なんてノリ、誰も必要としていないだろうから普通のノリで行きますが。
とにもかくにも、二年のバレンタインデーの時に初めて上がらせて頂いて初めて沖田さんの家に上がって、くんくん匂いを嗅いじゃったりしちゃったり、いい匂いだなぁなんて思ったり。そんな変態的なことを密かにしながら、お姉さんと三人でお菓子作りをした。それがもう、両手に花状態で。
だが常にそれを味わっているのが、沖田さんの義兄にあたる土方さんだ。少しだけ会って挨拶をしたけれど、物凄く圧倒された。威圧感がありすぎだろというほどあってその上格好良い。
女の人にモテているに違いない。それなのにあの二人に囲まれているなんて。と妬ましいがそんなこと口に出せないから心の中にしまっておいて手を動かすことにした。
実は、今は宿題をやっている真っ最中だったりする。しかも、言い出しっぺの沖田さんは本屋に出掛けてしまっていて、部屋には俺一人しかいない。というか、俺以外誰もいない家の沖田さんの部屋に、一人。
思いっきり深呼吸をするぐらい許して頂きたい。物色はしないから。
地味にノートに宿題をやりながら、ストーカー顔負けなことを考えていると、遠くからドアを開ける音がした。沖田さんかな、思いながらもペンを走らせる。
すると、階段を昇る音がして階段から此方へ向かってくる跫も聞こえた。
がちゃ、とドアが開く。
「あら?」
「こ、こんにちは」
「こんにちは。そうちゃんは?」
ひょこっと顔を覗かせたのは沖田さんのお姉さんだった。
聡明、という言葉はこのひとのためにあるんじゃないかというような、ひと。俗っぽさが無いに等しいのは幼い頃から病弱だというのが関係しているのか、ともかく沖田さんとは正反対なお人だ。沖田さんも、活発であるがどことなく儚いイメージがあるけれど。
「本屋さんに行っちゃいましたよ」
「あらあら。・・・お茶淹れますから少し待っていてくださいね」
「あ、大丈夫・・・です・・・」
言い終える前に、彼女はパタパタと走り去ってしまった。
勉強をやる気がなくなったのでノートを閉じる。抑、沖田さんがいなくなった時点でやる気はなくなっていた。
眩しいひと。そう表現するのが正しい、姉弟だ。
俺なんか触れちゃいけないんじゃないかと躊躇い手を伸ばせないような、そんな清らかさと眩しさを纏っている。特に、俺は地味だから畏れ多いのかもしれない。自虐的だけど、本当のことだ。
パタパタ跫が戻ってきて、控え目なノックの後に扉が開いた。お盆に三人分の飲み物とお菓子を伸せて、なんだかウキウキした様子で入ってくる。かわいいなぁ、なんて和んでいると山崎さん、と突然名前を呼ばれた。
なんだろう、と緊張。
「・・・学校でのそうちゃんの様子、教えてくださらない?」
「え? あぁ、喜んで!」
なんだそんなことかと安堵して、それからこれって少しでも間違えたら死活問題になるんじゃないかと思った。「姉上になんてこと言いやがった山崎ィ!」とか真っ赤な顔で言って蹴られたら心地好く昇天できそうだけれど。未だ昇天したくはない。
「・・・なんというか、多分そのままだと思いますよ。家にいるときと同じというか」
「そうなの?」
「結構からかわれたりしますけど、うん」
「どんなふうに?」
身を乗り出して興味津々と言った風に瞳をキラキラさせて、そこまで沖田さんのことが好きなんだなぁと見ている俺まで温かい気持ちになる。
そんな気持ちになったまま、ついつい遠慮せずに話してしまう。
「お前は本当空気だなぁ、っていうのが最近のマイブームらしくて」
「空気? なら、貴方はそうちゃんに大切に思われてるのね」
「へ?」
うふふ、と嬉しそうに笑いながら意味深なことを彼女は言った。
ただの貶し言葉じゃないのか、と首を捻れば、だって、と答えを与えてくれる。
「空気がなければ死んでしまうわ。普段は意識していなくても、必要なものでしょう?」
「そう、ですけど」
「なら、大切なの。そうちゃんにとって」
ね? と言われるとそんな気がしてきてしまう。だから素直に頷けば、同時にまた玄関から音がした。
帰ってきたわ、と弾んだ声で席を立つお姉さんに、これから聞こえるだろう同じような様子の沖田さん。
幸せに満ち溢れていて、満腹感にふぅと息を吐いた。
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お久しぶり過ぎてタイムマシンを探したいです(--;)
1600打ありがとうございます!
もう1700打になりそうな勢いですが(O.O;)(oo;)
今回は初めての山崎目線。
ジミーは沖田家が羨ましくて堪らないという話でしたがスランプでごめんなさいっ!
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