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苑咲 早良
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ミツバさんへの愛が飽和状態になったので作ったブログです。 不定期更新なのでご了承ください。 パラレルで基本土ミツ、沖ミツ(正しくは総ミツ)ときどき土沖の予定です。 本館と呼ぶのがふさわしいのかわからないブログ→mahorobanoyuugi.blog.shinobi.jp(リンクを張れていないので↓のリンクからいったほうが楽です。)


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 橙色の小さな明かりだけが部屋を照らす。他の部屋はそれさえもついていなくてどこもかしこも真っ暗だ。トイレに行くときとか、寝惚けているからぶつかったりと色々大変なんだけれど、節電だ、仕方ない。
隣で横になっている姉上はきっと未だ起きているだろう。今は、眠気を誘うゆったりとした空気に包まれている。
小さな頃から、一つの布団に入りとりとめのない話をして眠りにつくのが当たり前で、それは姉が大学入試を控えた今も変わりない。

「今日、」

「うん」

「土方さんが本をくれたんです」

「十四郎さんが?」

「俺が高校受験で使った本だ、やる。って」

「まぁ」

俺は、いま姉上や土方さん、近藤さんが通っている高校にいこうと思ってる。スポーツ推薦でも試験があり、しかもその高校はどちらかというと頭のいいところだから、頭のよろしくない俺には少し大変。
そんな俺に、俺が来るのを中学の校門脇で待って、土方さんは参考書だのをくれたのだった。自分は大学入試で大変だろうに。
よかったわね、と姉は嬉しげに笑う。
その表情に、いつも頭に浮かぶ、問いかけの言葉。

(姉上は土方さんが好きなの?)

聞きたくて、聞けない。答えは分かっている、その質問。
姉上は多分土方さんが好きだ。そして、土方さんも姉上を。だから近い将来二人は結ばれる、予想外の何かが起こらない限り。
そうしたら、俺は邪魔者になってしまう。姉上にとっても、・・・・・・土方さんにとっても。

「大好きよ、そうちゃん。おやすみなさい」

「僕もです、姉上。・・・おやすみなさい」

ずっと一緒にいたい。
姉上の傍に。
あの人の傍に。





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キリバン500です。
ありがとございます。

本当は毎日のようにうぷしたいのですが。腕が四つあればいいのに!

これは過去のお話になります。受験期の姉弟は大変ですね。
総悟の葛藤をもっとかきたいです。

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