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苑咲 早良
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ミツバさんへの愛が飽和状態になったので作ったブログです。 不定期更新なのでご了承ください。 パラレルで基本土ミツ、沖ミツ(正しくは総ミツ)ときどき土沖の予定です。 本館と呼ぶのがふさわしいのかわからないブログ→mahorobanoyuugi.blog.shinobi.jp(リンクを張れていないので↓のリンクからいったほうが楽です。)


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久々に訪れた母校は、思い出の中光る情景と全く変わりなかった。けれど目の前のそこに私たちはもういないわけで、それが少し切なかった。
三者面談があるとプリントを渡されたのはつい先週のこと。本来ならもっと早く渡すもんですけどね、あの先生ズボラだから。とそうちゃんが笑って言っていて、そうねと私も頷いた。
そうちゃんの担任と私たちの担任だった人は同じ人。掴み所がなく、一見不真面目そうなのだけど、しっかりした芯のある、強い人。
いい先生なのだと、私は思う。そうちゃんも思っているようだけど、十四郎さんは馬が合わないようだった。きっと似ているからね、と近藤さんと一緒に笑ったのもいまでは思い出になってしまっている。
決められた時間の少し前にドアを開くと、向かい合わせにされた四組の机のうち一つにかけて、ジャンプを読んでいた。

「あ、もう来た」

「社会人は五分前行動するもんですぜ」

「こんにちは」

「あ、そっか。久しぶりだなー。真面目に大串君と結婚したの?」

「はい」

「・・・あんなののどこがいーんだかなぁ」

ぼやきながらも先生は読んでいたジャンプを脇に置く。よいしょ、と腰を下ろしたそうちゃんの隣に腰かけて、変わらない教室を眺める。皆でお弁当を食べたことだとか、文化祭の準備をしたことだとか、いろいろ思い出す。
それなりに真面目にやるらしく、先生はファイルを出してパラパラとめくる。

「あれだよな、進学組だろ、おまえ」

「へい。俺は働きてぇけど、姉上が」

「まぁおまえはやりゃあ頑張れるし平気だろ。はいじゃあ終了!」

「・・・五分も経ってやせんよ」

「あとはくっちゃべって時間潰しゃいいだろ。土方ミツバねぇ。俺は坂田のがいいと思うけどな」

「もう、先生ったら」

三、四年ぶりだというのに先生は全く変わらない。学生だった頃に戻ったような、不思議な気持ちになる。

「結局おいしいのはあいつだけか」

ぼやきと共に鋭い視線を寄越されるけれど、それはすぐにそうちゃんを映した。愛しそうに目を細めて、先生はそうちゃんの手を包んだ。
ん? と首を傾げるそうちゃんは何にも分かっていないようで、無垢に先生を見つめている。くいっ、とそうちゃんの体を抱き寄せて、私は先生に向かって唇を尖らせる。
これは多分、悪戯好きの先生の戯れなのだろうけれど、それでもそうちゃんを渡したくないと思う。
そうちゃんは私だけのもの。

「先生にそうちゃんは渡しませんよ?」

「・・・両手に花なのは変わらないか」

苦笑まじりの言葉にええ、と返す。
私はいま、とっても幸せ。





ーーーーーーーーーーーーーーー


ミツバさん視点は難しいです。多少腹黒いくらいが好きだけどあの人はどうなんだろう。清らかに、少し黒い感じがちょうどいいです。

昨日終わらせるつもりだったのに(>_<)

銀八先生は沖田のこと何気に本気だったらBL的に美味しいですが(^q^)

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