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苑咲 早良
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ミツバさんへの愛が飽和状態になったので作ったブログです。 不定期更新なのでご了承ください。 パラレルで基本土ミツ、沖ミツ(正しくは総ミツ)ときどき土沖の予定です。 本館と呼ぶのがふさわしいのかわからないブログ→mahorobanoyuugi.blog.shinobi.jp(リンクを張れていないので↓のリンクからいったほうが楽です。)


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美味しいわ、と姉上が微笑んだ。ぱくり、と俺も口に含んで、本当に美味しかったので同じように感嘆の声を漏らす。
残暑というか猛暑の日曜の昼下がり。今日は、姉上と二人きりでデートをしている。
土方さんは近藤さんと出かけてしまって、それに俺と姉上は行きたがったのだけれど大人の男の付き合いだと言われてしまえば片方が当てはまらない俺と姉上は行けなくて。どうせ、近藤さんが百一回以上のプロポーズをしにいくだけだろうから、食い下がることなく二人でデートすることにした。
前に土方さんがお土産にと買ってきてくれたケーキの店で二人向き合って座る。店内がパステルカラーでメルヘンチックに修飾されているので若干の気恥ずかしさは感じるものの、姉上と一緒だし美味いものが食えるしと気にしないことにした。

「そうちゃんの、一口ちょうだい?」

「じゃあ姉上のも一口ください」

「えぇ、こうかんこしましょ」

あーん、とフォークに一口大の七味のかかっていない部分のチーズケーキが乗せられる。それを食べてから同じように、無花果のケーキをフォークに乗せて姉上の口元まで運ぶ。
コメントとか求められたら困るけど兎に角美味いなと、自然と口角があがる。

「あーおいし・・・」

「本当、しあわせ」

アイスティーで喉を潤わせて、窓の外、せかせかと行き来する人達を見る。来るときとても暑かった。帰るときは少し涼しくなっているといいけれど。
姉上も同じように外を見ていて、その顔つきはひどく優しい。昔から変わらない表情に此方の気持ちも穏やかになるけれど、姉上はどんなときだって自分を二の次にして微笑んでいるから、時々心配になる。
頼られたい、俺だって男なんだから。

「・・・姉上は、今幸せですか?」

「え?」

きょとん、と姉上は首を傾げる。
脈絡もないし当然だよなと思いながら、幸せですか、と重ねてきく。俺は、姉上の傍にいられればとても幸せだけれど。土方さんと結婚した今、姉上にとって少し邪魔かもしれないといつも思ってしまう。大事に思われているのは知っているけれど。

「幸せよ、とっても」

「何か、不満とかないんですか?」

「・・・そうね。働くのを二人が反対することかしら」

ふふっ、と笑い、そうちゃんは幸せ? と姉上は問うてくる。その切り返しは予想していなくて、ううん、と唸る。
小さな頃から、姉上と二人きりでいるのが好きだった。勿論、近藤さんたちと遊ぶのも楽しかったけれど、姉上と二人で家に居るときが一番落ち着いた。
でも今は二人っきりなのは稀で、寧ろ土方さんと二人っきりでいることの方が多いかもしれない。昔から大嫌いだと公言してきた相手が、一つ屋根の下に共にいる。それで、姉上は幸せそうにしている。
姉上が幸せならば、俺も幸せ。

「幸せ、です」

「なら良かったわ」

それに。何だかんだ言って、土方さんは俺らのことを考えてくれていて、そんな土方さんは、嫌いじゃない。
俺たちの為に汗水垂らして働いてくれているわけだし。

「十四郎さんにお土産買っていきましょうか」

「じゃあマヨネーズも買ってかなきゃですね」

「そうね」

二人で結構悩んだ土産をマヨネーズに埋もれさせて、美味い美味いと土方さんが食べるのは夜になってからだった。





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お久しぶりでございます!
一月も放置プレイしてしまい申し訳なかったです。冷や汗のかきすぎで溶けそうな程です。
一月も前に、janet様が2300打を踏んでくださっていました。
本当にありがとうございます!
遅くなってしまいましたが、幸せな沖田とミツバさんな感じのリクエスト、承らせていただきました。
デート!デート!←
極度のシスコンブラコンじゃねぇかという突っ込みはなしでお願いします。沖田とミツバさんは相思相愛ですから←
きっとミツバさんも、二人でいることが限りなく落ち着く時だと思います。土方は、異性なわけですから。まだ新婚さんだからね。若干気を使う部分があると思います。

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